認知行動療法とは ~分かりやすく解説~

認知行動療法とは

「認知行動療法」という言葉をご存じでしょうか?

メンタルヘルスの界隈では、最近よくこのことばを耳にすることも多く、今「ホットな」キーワードですね。
この言葉を聞くと、「自分自身へのメンタルコントロール法かな?」とか「堅苦しい」「難しそう…」と感じる方もいるかもしれません。


認知行動療法の説明をする前に、あなたにまず質問です。

あなたは日常生活の中で、ストレスを感じることが多いですか?

現代社会に生きる我々にとって、ストレスは切っても切り離せないものですよね。残念ながら、人は絶えずストレスに晒されていて、生きている限りストレスがなくなることはありません。そして、ストレスを上手に対処できないと、私たちは心身の不調に陥りやすくなります。

認知行動療法とは、このような日常生活の中で生じるストレスを客観的に把握し、そのストレスをどう対処していくか、すなわち、ストレスとどうやって上手に付き合っていくかということを考えるセルフメンタルケアのことを言います。

認知行動療法はまず「ストレス」を認識することから

認知行動療法はまず「ストレス」を認識することからはじめます。

あなたが感じるストレスとは何でしょうか?

「ストレス」と一口に言っても、人によってストレスを感じる場面や状況は異なります。

例えば、

  1. 上司から嫌味を言われた
  2. 満員電車に乗ることが苦痛
  3. 職場で苦手な同僚がいる

上に挙げた状況は、人によってストレスに感じる人もいれば、さほど感じない人もいるのも事実です。

Aさんは、「上司から嫌味を言われる」方が、「満員電車に乗ることが苦痛」よりもストレスが強いかもしれません。逆にBさんは「上司から嫌味を言われた」よりも「職場で苦手な同僚がいる」方がより強いストレスを感じるかもしれません。

あなたが感じているストレスは「何なのか?」「どのようなものなのか?」知ることから始めましょう。

「ストレスと感じていること」をリストアップしよう

私がおすすめしたいのは、あなたが「ストレスと感じていること」をリストアップすること。

箇条書きでも構いません。とにかく思いつくがまま、ブレインストーミングのように書き出してください。

「ストレス」と感じることをまず「書き出してみる」のが大事なポイント

頭の中でリストアップするのも良いですが、ここはひとつ、「書くこと」を強くお勧めします。

書くことによってのメリットは、

心の中に溜まったストレスを吐き出すことができる
ストレスを「客観的」に眺めることができる

客観的に眺めることができれば、あなたが「何に」苦しんでいるのか、「つらい」と感じているかが具体的に把握できます

これを専門用語で「外在化」といいます。

外在化をすることで、あなたが感じているストレスを客観視することができ、冷静になれ、ストレスに対してどう対処していけばよいか、建設的に考えられるようになるのです。

まずは、ストレスに気づくところから始めてみませんか?